続きを読む 続きを隠す | 続きを開く |
[ 前段作戦 ]
E-1 海上輸送作戦
史実:該当なし?
今回最初のイベント海域。”敵側に大きな動きは見られない”。
まだ何も分かっていない状況なので、何だかとても暢気な感じです。
…もっとも、この時点で既に敵勢力は本土近海にまで忍び寄っていた訳ですが…
E-2 本土防空戦
史実:ドーリットル空襲 1942年4月18日
4月18日午前6:30。本土近海にて敵空母2隻を含む敵機動部隊を発見。
敵は本土空襲を狙っている模様。緊急事態なのです。
・史実 日本側は”艦載機による空襲”が4月19日に決行されると予想。
その前に敵機動部隊を撃滅しようと「艦隊作戦第三法」を発令した。
しかし敵空母『ホーネット』は陸上爆撃機『B-25』を搭載。
空襲は空母が発見された直後から行われ、陸爆を発艦させた空母群は速やかに海域を離脱した。
こちらが件の『ホーネット』、及び『エンタープライズ』さん。
艦これではまだ専用グラなどは無く、極々普通の空母ヲ級改flagshipとしての登場です。
さて、この2隻の空母ヲ級改flagshipさん。なんと内部的には陸上攻撃機を積んでいるのだとか。
もちろん陸攻を積んだ[空母]など前代未聞、艦これ初。
今回の作戦のためだけに用意された、特別性の空母ヲ級改flagshipなのです。
なお、史実だと陸爆を積んだのは『ホーネット』のみ。
姉妹艦の『エンタープライズ』は護衛艦として随伴していました。
ちなみにボスマスの空母ヲ級改flagshipさんは通常の艦載機のみで迎え撃ってきます。
積んでいた陸攻は全て空襲に向かわせた、という設定…?
とりあえず当面の間は敵陸攻による艦隊爆撃に怯えなくても良さそうですかね…?
E-3 発令!艦隊作戦第三法
史実:ドーリットル空襲-対米国艦隊作戦第三法
「艦隊作戦第三法」が発令。
敵空母機動部隊への補足、撃滅命令が下されました。
史実と異なり、艦隊は空襲の未然防御、及び敵空母機動部隊との交戦に成功しています。
対する敵方も『コマンダンテスト』『ホーネット』『エンタープライズ』による大連合艦隊で応戦。
奇襲作戦だったドーリットル空襲は一気に総力戦の体を成してきたのでした。
[ 後段作戦 ]
E-4 シャングリラ捜索追撃 艦隊前進配備
史実:ドーリットル空襲-シャングリラ
本土空襲に関与した陸上攻撃機は”シャングリラ”から発進したものだとか。
”シャングリラ”を探すため、まずは中部海域の拠点で攻撃態勢を整えます。
・史実1 ドーリットル空襲は極秘作戦であり、内容を秘匿する必要があった。
そのため米大統領は記者の質問に「爆撃機の発進地は”シャングリラ”だ」と答えた。
”シャングリラ”とは、小説「失われた地平線」に登場する架空の理想郷のこと。
勿論、これは「陸地から発進した」という意味。
本来、陸上爆撃機が[空母]から発進する、なんてことは有り得ないことだった。
・史実2 しかし”シャングリラ”の意味を知らない記者は以下のように報道してしまう。
「爆撃機は”空母シャングリラ”から発進した」。
架空の存在”シャングリラ”を追い掛ける前段準備。なので史実的なモチーフは存在せず。
単なる輸送作戦に過ぎませんし、割と気楽に進められそうな雰囲気が漂っていたはずなのですが…
……蓋を開けてみれば、なんだかとてもえらいことになっていましたねぇ…。
E-5 渚を越えて
史実:クロスロード作戦,サラトガ,シャングリラ 1946年7月
今回の事件の終着点。ビキニ湾。
彼の作戦が行われたこの地にて、最終決戦が始まります。
・史実 [空母]『シャングリラ』。
ドーリットル空襲の際には存在せず、後日新たに作られた新造空母。
彼女に纏わるエピソードは以下の2つ。
件の誤報に倣い、実際に陸上爆撃機の発着試験を行ったこと。
終戦後の彼の地にて、”ある作戦”の指揮艦を勤め上げたこと。
架空の理想郷、架空の『シャングリラ』を求め、辿り着いたのは”あの作戦”が行われた地。
それが今回の顛末。
理想の果てには、無慈悲な”戦後”が待っていたのでした…
最終作戦:渚を越えて
作戦名のモチーフは小説「渚にて」。
核汚染で滅ぶ世界の物語。そこに救いは一切無く、粛々と終わる世界の有様が描かれる作品。
”渚を越えて”。それはつまり”終わりを乗り越える”、”終わらせない”ということ。
何気なく、しかしとても強いメッセージがこの最終作戦には込められていたのでした。
そして今回のラスボス『深海海月姫』こと、『サラトガ』さん。
大戦を生き残り、彼の作戦にて役目を終えたアメリカ歴戦の空母です。
今回の最終作戦は厳密にはクロスロードではありません。
あくまで”ドーリットル空襲”の向こう側。”シャングリラ”を起点としたIFのIF。
なので核に相当するものは在りませんし、長門棲姫や酒匂棲姫なども登場しません。
寧ろ『サラトガ』の状況を見るに、これは事後。
全てが終わった後、長い年月を経た後の海域なのかもしれません。
クロスロードの更に向こう側、朽ち果てた『サラトガ』の眠る時代。
そこに迷い込んだ艦隊が、堕ちた『サラトガ』に救いの手を差し伸ばす。
……なんて展開が割としっくり来るのでしょうか?
『長門』たちの声が『サラトガ』に届くのも何だかとても切ないのです。
何にせよ、この最終海域のテーマには間違いなく”『サラトガ』の救済”が含まれていたのでしょうね。
ちなみに空母『シャングリラ』はその後も現役を続行。
最終的に1980年代まで現存していたそうです。戦後も長く戦い続けた艦なのですね。
史実のIFを辿り、史実の幻を追い、その先にまだ見ぬ世界を見る。
艦これはあくまで”戦時中”のお話なので、そこに”戦後”を加えるには相応の理由が必要だと思うのです。
その点では今回の流れはとても面白い試みだったと思いますね。
史実とIFが混ざり合うイベントストーリー。
今回もとても興味深かったので、今後も是非期待して見ていきたいですね。